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成長・発達

発育性股関節形成不全のサインと早期発見

診察台の服を着た赤ちゃんのそばで、保護者が医療者と話しています。
新生児期の診察後も、定期健診で股関節を確認します。

脚の長さの違い、太ももやお尻のしわの左右差、片側の動きの少なさに気づいたら、子どもの診療を受けて股関節を確認してもらってください。

新生児、乳児、歩き始めた子どもを育てる保護者向けの案内です。

要点

  • しわだけでは股関節形成不全を診断できません。
  • 子どもを診療する医療者に連絡してください。
  • 定期的な股関節の診察を続けてください。
  • おくるみを使う場合は、脚を自由に動かせるようにしてください。

見た目だけで判断できない理由

発育性股関節形成不全(DDH)は股関節が正常に形成されず、太ももの骨の丸い先端が受け皿の中で不安定になったり、外れたりしている状態です。 DDHは片側にも両側にも起こり、出生後に現れることもあります。

赤ちゃんのDDHは通常、痛みを伴いません。 DDHがあっても、外から分かるサインがない赤ちゃんもいます。 両側の股関節に問題があると脚が同じように見えることがあるため、左右対称でもDDHを否定できません。

普段のケアで気づく左右差

気づいた違い考えるポイント次の行動
太もも・お尻のしわの左右差しわに左右差があっても、ほかの股関節の診察所見は正常なことがあります。子どもを診療する医療者に連絡してください。
脚の長さ・動きの違い遊びやおむつ替えのときに片脚が短く見えたり、動きが少なかったりする場合は、受診して股関節を確認してもらってください。子どもを診療する医療者に連絡してください。
はいはい・歩き方の変化はいはいで片脚を引きずったり、歩くときに足を引きずったりする場合も診察が必要です。子どもを診療する医療者に連絡してください。
おむつを着けた起きている赤ちゃんが膝を曲げて横になり、保護者が胴体を支えています。
受診時には、脚の長さや動きで気づいた左右差を伝えてください。

しわだけでは股関節形成不全を診断できません。

どちら側が気になったか、普段の遊びやケアで何に気づいたかを伝えてください。

訓練を受けた医療者が、優しく診察して股関節の動きを確認します。

受診時に伝えること

妊娠中に逆子だった場合や家族にDDHの人がいる場合は、DDHの可能性が高くなります。 以前は赤ちゃんの股関節が正常に見えていても、逆子だったことやDDHの家族歴を医療者に伝えてください。

赤ちゃんを抱いた保護者が診察室の机で小児科の医療者と話しています。
症状がなくても、逆子だった場合やDDHの家族歴がある場合は、画像検査を勧められることがあります。

早期の診察と画像検査

初期の診察が正常でも、その後の股関節の診察は必要です。

米国では、出生後から子どもが正常に歩くようになるまで、定期健診で股関節を確認することが推奨されています。 英国の新生児健診では、出生後72時間以内と生後6~8週に股関節の診察を受けます。

子どもに適用される地域の健診や経過観察の予定は、担当の医療者に確認してください。

医療者は月齢や診察所見に応じて、小さな赤ちゃんには股関節の超音波検査、月齢の進んだ乳児や子どもにはX線検査を行うことがあります。 DDHが疑われる場合は、子どもの骨や関節を診療する専門医に紹介されることがあります。

保護者がそばにいる間、検査者が赤ちゃんの股関節の外側に超音波の探触子を当てています。
超音波検査で、小さな赤ちゃんの股関節の状態を確認します。

受診を終える前に、紹介や検査の予約を誰が手配し、どのように案内が届くかを尋ねてください。

おくるみでは脚を自由に

おくるみを使う場合は、脚を自由に動かせるようにしてください。 おくるみを使うときは、股関節と膝を無理に伸ばしたまま両脚を縛らないでください。 股関節と膝を曲げ、脚を自然に外側へ動かせる余裕を残してください。

起きている赤ちゃんが上半身側に開いたおくるみのそばで、両脚を自由にしています。
おくるみの中でも、脚を曲げて外側へ動かせる余裕が必要です。

DDHが見つかった後の治療

Pavlikハーネスは、脚を動かせる状態で股関節を適切な位置に保つ柔らかい装具です。

DDHを早く見つけるとハーネスや装具で治療できることがあり、遅くなると治療がより複雑になる場合があります。 治療は子どもの年齢や股関節の所見によって異なり、装具、ギプス固定、手術が必要になることがあります。

ハーネスが処方された場合は、医療チームの装着・ケアの指示に従い、予定された診察を受けてください。

歩く子どもに救急受診が必要なとき

歩き始めた子どもが原因不明で足を引きずる場合は、痛みを訴えなくても診察を受ける必要があります。

子どもが保護者のそばを歩き、廊下の医療者が見守っています。
歩き始めた子どもでは、足を引きずる歩き方がDDHのサインになることがあります。

歩く子どもが脚に体重をかけられなかったり、股関節、膝、太ももに急な痛みが出たりした場合は、救急診療を受けてください。 足を引きずる子どもに高熱があり、全身の具合も悪い場合は、救急診療が必要です。

音と経過観察についての疑問

クリック音がしたら必ずDDHですか?

軟部組織から生じるクリック音は、医療者が股関節の不安定性を調べるときに感じる明らかなずれとは異なり、音だけではDDHと確定できません。

初期の軽い所見もすぐに治療しますか?

初期の軽い股関節の所見には改善するものもあり、専門医がすぐに治療せず、計画的な経過観察を勧めることがあります。

情報源

  1. American Academy of Orthopaedic Surgeons — OrthoInfo — Developmental Dysplasia of the Hip (DDH)
  2. American Academy of Pediatrics — HealthyChildren.org — Hip Dysplasia
  3. American Academy of Family Physicians — American Family Physician — Common Questions About Developmental Dysplasia of the Hip
  4. NHS — Newborn physical examination
  5. NHS — Limping in children