赤ちゃんの斜頸、見分け方と治療
頭の傾きが続く、または片側を向きにくい場合は診察が必要で、赤ちゃんの斜頸は理学療法と指導を受けた家庭での運動で改善することが多いです。
新生児や乳児を育てる保護者は、受診を予約するか、速やかに助けを求めるか、すでに教わった運動を続けるかを確認しましょう。
要点
- 一方を好む様子や左右差が続くことに気づいたら、早めに受診を予約し、乳児の理学療法についても相談しましょう。
- ストレッチを無理に行わず、赤ちゃんが抵抗したら中止して、後で改めて試しましょう。
- 眠るときは毎回あおむけに寝かせ、頭をまっすぐ固定するための枕や姿勢保持具は使わないでください。
首が傾く理由
先天性筋性斜頸では、首の片側にある胸鎖乳突筋が短くなったり緊張したりして、頭はその側に傾き、あごは反対側を向きます。
正確な原因は分かっていません。
姿勢の偏りでは、筋性斜頸と異なり、筋肉の緊張や首の動きの制限がなくても一方を好むことがあります。
目や背骨、神経の問題でも頭が傾くことがあるため、原因を確かめる診察が必要です。
先天性斜頸は通常、生後1か月以内に気づかれますが、突然現れた場合や生後6か月を過ぎて初めて診断された場合は、ほかの原因も調べる必要があります。
家庭で観察するポイント
赤ちゃんが起きていて落ち着いているときに左右から顔を見せ、手で頭を押さず、自分で頭を向ける様子を見ましょう。
傾きが続く、頭を向けにくい、首にしこりがある、授乳で一方を強く好む、頭の形が左右非対称といった場合は、医師に相談しましょう。
家庭での観察だけでは頭が傾くすべての原因を区別できず、首の動きや筋肉の緊張を調べる診察の代わりにはなりません。
速やかな受診が必要なとき
けがの後に頭が傾いた場合や、傾きとともに発熱、強い痛み、飲み込みにくさ、よだれの増加、新たな斜視がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。
突然痛くなった首や、けがをした首は、診察を受ける前にストレッチしないでください。
理学療法を始める時期
診察では、首の動き、筋肉の緊張、頭の形、目の動き、神経学的な徴候、股関節を確認します。
理学療法には、必要に応じたストレッチ、自分で首を動かす練習、体の両側を使う練習、姿勢の調整、保護者への指導が含まれます。
早めに治療を始めると、理学療法にかかる期間を短くできる可能性があります。
診察後、軽い斜頸は指導された家庭での運動で管理することもありますが、首の動きの制限が強い場合や中等度以上の頭の平らさがある場合は、理学療法を受ける必要があります。
以下の再診時期は、診察を受けて家庭での運動計画が決まった後の目安です。初回の診察をその時期まで待つという意味ではありません。
診察後に家庭で管理する軽い斜頸では、4週間以内に再診し、家庭での運動を4〜6週間続けても改善がなければ理学療法への紹介を相談してください。
診断時に生後3か月を過ぎており、斜頸がごく軽い程度を超える場合は、そのまま待ち続けず理学療法への紹介を相談しましょう。
日々のお世話で動きを促す
起きて遊ぶときは、あまり向かない側から顔やおもちゃを見せ、頭を無理に動かさず自分で向くよう促しましょう。
抱っこや授乳をする側を交互に変えましょう。
赤ちゃんに合うストレッチを教わる
手で首を伸ばすストレッチは、担当の療法士が赤ちゃんに合う方向、手の位置、保持時間、回数を実際に示してから始めましょう。
あごを回す動きと耳を肩に近づける動きは異なり、療法士が赤ちゃんに必要な方向と範囲を決めます。
ストレッチを無理に行わず、赤ちゃんが抵抗したら中止して、後で改めて試しましょう。
運動中に赤ちゃんがせきをしたり顔色が変わったりしたら、中止して理学療法士に相談してください。
眠るときはあおむけに
眠るときは毎回あおむけに寝かせ、頭をまっすぐ固定するための枕や姿勢保持具は使わないでください。
改善が進まないとき
生後6か月までに明らかな改善がなければ、医師は診断を見直すか、小児整形外科への紹介を行う必要があります。
手術はまれで、適切な運動や姿勢の調整で筋性斜頸が改善しない場合に専門医が検討します。
次の受診前に知りたいこと
どの赤ちゃんにも首の画像検査が必要ですか?
診察所見が先天性筋性斜頸に合う場合、通常は首の画像検査は不要ですが、典型的でない所見があれば超音波検査やX線検査を行うことがあります。
傾きがなくなったら、すぐに治療を終えられますか?
直接の治療を終える前には、療法士が首の可動域、左右対称の自発的な動き、月齢に合う運動発達、目に見える傾きがないこと、保護者が観察点を理解していることを確認します。
治療後に頭の傾きや動きの左右差が再び現れたら、再評価を受けましょう。
出典
- APTA Pediatrics — Congenital Muscular Torticollis Clinical Practice Guideline & Implementation Resources
- The Royal Children’s Hospital Melbourne — Clinical Practice Guidelines: Congenital Torticollis
- The Royal Children’s Hospital Melbourne — Clinical Practice Guidelines: Acquired torticollis
- University Hospitals of Leicester NHS Trust — Neck exercises for your baby (infant torticollis)
- NHS — Flat head syndrome (plagiocephaly and brachycephaly)