おしゃぶり卒業と指しゃぶり、やめる時期と方法

赤ちゃんは安心するために吸うこともあり、幼児期には保護者が支えながらおしゃぶりや指しゃぶりを減らし、生後36か月までにやめることを目指します。
赤ちゃんから幼児まで、安心するために吸う習慣をいつ、どう減らすか考えている保護者向けの案内です。
要点
幼児はおしゃぶりなしで遊ぶ時間から始め、ほかの場面でも使う機会を減らしながら安心できるように支えましょう。
歯並びや上あごの形に変化が見られたら、永久歯が生えるまで待たずに歯科で相談しましょう。
自然な吸う行動と見直したい習慣
吸うことは赤ちゃんの自然な反射で、指やおしゃぶりを吸うと安心することがあります。 親指を口に軽く入れている場合より、強く吸う習慣のほうが歯に影響しやすく、乳歯にも変化が生じることがあります。
米国の小児科の睡眠指針では、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを減らすために昼寝と夜の睡眠時におしゃぶりを勧めていますが、嫌がる赤ちゃんに無理にくわえさせないようにしています。 母乳で育てている場合は、授乳が順調で赤ちゃんの体重が増えてからおしゃぶりを使い始めましょう。
授乳の代わりにおしゃぶりを与えたり、おしゃぶりを使って授乳を遅らせたりしないでください。 赤ちゃんが眠ったあとにおしゃぶりが外れても、くわえ直させる必要はありません。

いつ始めて、いつ相談しますか?
オーストラリアの保護者向け案内では生後6か月からおしゃぶりを減らし始められるとし、米国の小児歯科の指針では生後36か月までにおしゃぶりと指しゃぶりをやめることを目指しています。 これらは減らし始める時点とやめ終える時点の違いです。まだ1歳未満なら、睡眠時のおしゃぶりをやめる時期を医療者に相談しましょう。
生後12か月を過ぎておしゃぶりを使うと中耳炎のリスクが高まることがあり、18か月を超える使用は口やかみ合わせの発達に影響することがあります。
生後12か月までにかかりつけの歯科を決め、吸う習慣について早めに相談しましょう。
幼児に伝わるおしゃぶりとのお別れ
おしゃぶりを使う機会を少しずつ減らす方法も、使うのをやめる時点を決める方法もあり、その間はいつも以上に安心できるよう支えましょう。
- 一日中おしゃぶりを使う幼児は、まず眠るときと気持ちを落ち着かせるときに使用を絞ってみましょう。
- 子どもがおしゃぶりを恋しがるときは、いつもよりたくさん抱きしめてあげましょう。
- おしゃぶりなしで遊び終えたときなど、使わずに過ごせた時間をほめましょう。
「おしゃぶりを置けたね。おいで、ぎゅっとしよう」と声をかけてみましょう。
お別れを決めたあとに子どもがまた欲しがったら、そのたびにおしゃぶりを返すのではなく、約束を穏やかに伝えて抱きしめましょう。 子どもに方法を説明し、怖がったり緊張したりする方法は中止しましょう。

指しゃぶりが続くとき
多くの子どもは2~4歳で指しゃぶりをやめますが、歯に変化が見られたらそれより早く対応が必要です。
退屈なときに指をしゃぶるなら、手を使う楽しい遊びに誘ってみましょう。 不安なときに指をしゃぶるなら、安心させて気持ちを落ち着かせることを大切にしましょう。
話が分かる年齢の子どもとは、指しゃぶりをやめる方法を一緒に決めましょう。 吸う習慣を理由に、子どもを罰したり、恥ずかしい思いをさせたり、からかったりしないでください。
苦味のある薬や口の中の装置は自己判断で使わず、歯科医師や小児科医に相談しましょう。

安全に進めるために
おしゃぶりをやめさせるために乳首部分を切ったり、破れたものを子どもに渡したりしないでください。
おしゃぶりに砂糖や蜂蜜をつけないでください。 1歳未満の子どもでは蜂蜜が乳児ボツリヌス症を起こすことがあります。
おしゃぶりを首や手、ベビーベッドに結びつけず、赤ちゃんが眠るときはクリップやひも、取り付けたおもちゃを使わないでください。
製品の洗浄方法に従い、ひび割れ、破れ、摩耗があるおしゃぶりは交換しましょう。
1歳未満の赤ちゃんの寝床に、おしゃぶりの代わりとして掛け布団や柔らかいおもちゃを入れないでください。

歯科や医療者に相談するとき
前歯がかみ合わない、かみ合わせが変わったように見える、吸う習慣が続いて心配な場合は、歯科で相談しましょう。
3歳の誕生日が近づいても習慣が続く場合は、歯科医師や小児科医と一緒にやめる計画を立てましょう。
言葉や発達が心配なときは、おしゃぶりだけが原因だと考えず、かかりつけの医療者に相談しましょう。

よくある質問
矯正用のおしゃぶりに替えれば解決しますか?
「矯正用」のおしゃぶりが、やめる計画の代わりになるほどかみ合わせの問題を予防するという十分な根拠はありません。
おしゃぶりを使うと言葉が必ず遅れますか?
おしゃぶりを使っているというだけでは言葉の遅れの原因は分からず、両者の関連を示す根拠も限られています。
参考資料
- American Academy of Pediatric Dentistry — Policy on Pacifiers
- American Dental Association — Thumbsucking
- American Academy of Pediatrics — Safe Sleep: 9 Ways to Reduce a Baby’s Risk of SIDS & Suffocation
- Pregnancy, Birth and Baby / Healthdirect Australia — Dummies and comforters
- Canadian Paediatric Society — Pacifiers (soothers)