記事一覧完全ガイド執筆 OhMyBaby Editorial Team
日常ケア

赤ちゃんの耳掃除と耳あかの見守り方

柔らかい布で赤ちゃんの耳の後ろの皮膚を拭く保護者
柔らかい布で赤ちゃんの耳の後ろの皮膚を拭く保護者。

赤ちゃんの耳掃除では、まず手入れする場所を分けて考えます。見えている皮膚を洗うのでしょうか。それとも、耳の穴から何かを取り出そうとしているのでしょうか。この記事は、新生児を含む1歳未満の赤ちゃんを世話する大人向けの案内です。普段の洗い方、耳あかの役割、医療者に任せること、気になる変化の伝え方を説明します。保護者が先に診断をつける必要はありません。

SUMMARY

耳の外側だけを拭いてください。 S1

赤ちゃんの耳の中に綿棒を入れないでください。 S1

耳あかは通常、自然に耳の穴の外へ移動します。 S6

耳の痛みや耳だれがあれば、医療者に連絡してください。 S7

すぐに相談する状況は、下の受診目安で説明します。短い動画は耳の外側の手入れを伝えるもので、症状全体を判断するためのものではありません。

手入れする場所を確かめます

耳の穴は鼓膜まで続き、鼓膜が耳の穴と中耳を隔てています。 S9

耳あかは耳の穴の外側3分の1にある腺で作られます。 S6

耳あかは耳の穴の皮膚を保護し、潤いを保つ働きをします。 S6

この記事の「外側」は、目に見える耳と耳の後ろの皮膚を指します。小さな道具が届く入り口の内側までを意味しません。製品の説明を読むときも、ほかの保護者に伝えるときも、この区別を使ってください。写真の耳がきれいに見えても、赤ちゃんの耳の穴を同じ見た目にする必要はありません。ここで扱う普段の手入れは、外側の皮膚で終わります。

耳あかの量で清潔さを採点しません

保護者に頭を支えられた赤ちゃんの耳の外側
保護者に頭を支えられた赤ちゃんの耳の外側。

耳あかがあることは、清潔にできていない印ではありません。 S2

新しい耳あかは黄金色のことがあり、古い耳あかは色が濃くなり乾燥することがあります。 S2

耳あかが症状を起こしたり、必要な耳の診察を妨げたりする場合は、医療者による除去が必要になることがあります。 S6

耳あかが見えると、もう一度拭いて終わりにしたくなるかもしれません。その前に、何が気になるのかを具体的に考えてみてください。少し見える耳あかの様子なのか、赤ちゃんの行動の変化なのか、掃除中に起きたことなのかで、医療者に聞く内容も変わります。耳の穴が空に見えることを、丁寧に世話をした証拠にする必要はありません。見える量は伝えるための観察であり、保護者の努力を評価する点数ではありません。

機嫌のよいときに場所を整えます

赤ちゃんが起きていて機嫌のよいときに、優しく洗ってください。 S1

赤ちゃんは毎日全身を入浴させる必要はなく、必要な部分だけを洗う方法もあります。 S1

洗う前に用意したぬるま湯と柔らかい布、タオル
洗う前に用意したぬるま湯と柔らかい布、タオル。

ぬるま湯、脱脂綿または柔らかい布、柔らかいタオルを手の届く所に用意してください。 S1 S5

この手入れでは、赤ちゃんを膝に抱くか、おむつ替えマットに寝かせられます。 S1

始める前に、用品を置いた場所で最後まで手入れする様子を思い浮かべてみてください。使った布はどこに置くか、乾いたタオルはどこにあるか、誰が赤ちゃんを支えるかを考えます。特別な機器をそろえるという意味ではありません。二人で世話をするなら、耳の周りと後ろを拭くことを先に確認しておきましょう。医療者の言う耳掃除が何を指すか分からないときは、道具の名前から推測せず、外側を拭く範囲を見せてもらえます。

見えている皮膚を拭く手順

上の準備をしてから、外側の皮膚を拭きます。次の手順は、終える場所が決まった普段の洗い方です。詰まった耳あかをふやかしたり、取り出したりする方法ではありません。

  1. 布や脱脂綿をぬるま湯で湿らせて余分な水を絞り、耳の周りと後ろを優しく拭いてください。 S5

  2. 赤ちゃんの耳の周りを拭くときは、新しい脱脂綿を使ってください。 S1

  3. 耳の後ろも含めて、外側の皮膚を軽く押さえて乾かしてください。 S5

引き継ぎのメモには、左右の耳の周りを洗い、後ろを乾かし、中には何も入れなかったと書けます。次の大人に何をしたかが伝わります。「耳を掃除した」だけでは、人によって解釈が違うかもしれません。普段の診察で実演を頼みたい場合は、使っている布を持っていき、見える皮膚と入り口の境目を聞いてみてください。実演をお願いするために、先に耳あかを取っておく必要はありません。 S6

入浴中も手入れの範囲は同じです

ほんの一瞬でも、赤ちゃんを浴槽に一人で残さないでください。 S1

耳の手入れは、いつもの体を洗う流れに組み込めます。ただし、場所の準備は先に済ませます。タオルが部屋の反対側にあるなら、赤ちゃんを浴槽に入れる前に解決することです。この記事は、毎日別に耳掃除の時間を設けること、決まった回数拭くこと、一定量の耳あかを取ることを勧めていません。今しているのは外側の皮膚を洗うことか、耳の穴を空にしようとすることかを考えてください。後者はこの手入れの範囲外です。

綿棒は小さな洗い布ではありません

未使用の綿棒と耳かきが入った引き出しを閉める大人
未使用の綿棒と耳かきが入った引き出しを閉める大人。

綿棒は耳あかを奥へ押し込み、固く詰まらせることがあります。 S2

綿棒などの物を耳に入れると、耳の穴や鼓膜を傷つけるおそれがあります。 S7

製品に「赤ちゃん用」「安全型」「柔らかい先端」と書かれていても、物を耳の中に入れないという基準は変わりません。 S1 S7爪、耳かき、カメラ付き耳かき、奥へ届くようにねじった布や紙の角にも同じ考え方が当てはまります。これは上の挿入しない助言を具体的な物に当てはめた説明で、すべての製品を個別に試験したという意味ではありません。優しそうな包装かどうかより、物をどこに入れようとしているかに注目してください。

たくさん掃除することを目標にしません

耳を掃除しすぎると耳の穴を刺激し、耳あかが詰まる可能性が高まります。 S7

イヤーキャンドルは耳あかを除去できず、重いけがにつながるおそれがあるため使わないでください。 S7

誰かが赤ちゃんの耳をきれいにすると申し出たら、外側だけを洗い、詰まりが気になる場合は医療者に聞くと説明できます。「きれいにする」とは何をすることか、聞いても構いません。耳の後ろの皮膚を拭くのか、入り口から道具を入れるのかを確かめてみてください。行動を具体的にすると、決める内容も明確になります。この記事には、赤ちゃんの耳を削る、吸引する、耳の近くで火を使うといった方法はありません。

点耳薬・オイル・洗浄には赤ちゃんに合う判断が必要です

6歳未満の子どもには、医師が勧めた場合に限り耳あか用の点耳薬や耳の洗浄を行ってください。 S2

子どもに鼓膜チューブ、鼓膜の穴、耳の手術歴がある場合は、家庭で耳あかを取ろうとしないでください。 S2

一般向けの耳あかの説明には、オイル、過酸化水素、シリンジ、耳あかを柔らかくする薬が出てくることがあります。赤ちゃんに当てはめる前に、年齢と耳の病歴の条件を一緒に読んでください。ここで示した6歳未満という制限には、この記事の対象である赤ちゃん全員が含まれます。家庭で混ぜる割合、滴数、洗い流す方法は案内しません。医療者がその子に製品を勧めたら、正確な名前、左右どちらに使うか、使い方、その後の確認について聞くとよいでしょう。

耳を引っ張るだけでは原因は分かりません

耳を引っ張る行動は、耳を見つけて触るとき、耳あかが詰まったとき、耳の感染症があるときなどに見られ、それだけでは原因は分かりません。 S8

中耳炎は鼓膜の奥に炎症や液体が生じる状態で、入り口に見える耳あかとは異なります。 S9

観察と解釈を分けてみてください。「起きた後に右耳を引っ張った」は出来事の説明です。「耳あかでいっぱいだ」は、その出来事だけでは分からない結論を加えています。医療者には観察したことだけを伝えて構いません。同様に、少し見える耳あかと夕方の不機嫌も、別々の観察として記録できます。二つをつないで診断にしなくても、診察で必要な疑問を確かめられます。

普段の手入れから受診相談へ切り替えるとき

赤ちゃんを抱いた保護者と話す医療者
赤ちゃんを抱いた保護者と話す医療者。

12か月未満の赤ちゃんに耳の感染症が疑われる場合は、診察を受けてください。 S3

赤ちゃんに耳あかの問題があり、緊急の症状がなければ、診療時間内に医療者へ相談してください。 S2

医療者は、小さなライトが付いた耳鏡という器具で鼓膜を調べます。 S9

小児科で急を要しない耳あかの相談をするなら、入り口に何か見えるが手入れが必要か分からないと切り出せます。何が気になったのか、耳に物を入れたことがあるかも伝えてください。受診時には、そのままにしてよいものと、どんな変化があればまた相談するかも聞けます。助けを求める前に病名を知る必要はありません。この記事だけで、赤ちゃんの耳あかを取るべきかどうかを決めることもできません。

今すぐ助けが必要なサイン

以下は、医療機関に連絡する理由を示しています。電話の前にすべてを満たす必要がある一覧ではありません。耳掃除の心配に関係する主なサインであり、具合の悪い赤ちゃんの状態を網羅するものではありません。

綿棒などの物が耳に入った後に痛みや出血があれば、すぐに診療を受けてください。 S2

耳の感染症の症状に加えて耳の周りの腫れ、液体の流出、新たな聞こえの変化があれば、今すぐ医療機関に緊急の相談をしてください。 S3

12か月未満の赤ちゃんが両耳を痛がる場合は、今すぐ医療機関に緊急の相談をしてください。 S3

物が耳に入った場合は、何が入って何が起きたかを普段の言葉で説明してください。「綿棒が入った後に血を見た」で出来事を伝えられます。連絡前に、どれほど奥へ入ったか調べる必要はありません。腫れや液体については、どこでいつ気づいたかを伝えます。ここでの緊急相談の目安は、各文の隣にあるNHSとSeattle Children’sの案内に基づいています。住んでいる地域の緊急医療サービスを利用してください。

発熱は月齢ごとの目安も確認します

3か月未満の赤ちゃんで38°C以上、または発熱が疑われる場合は、今すぐ医療機関に緊急の相談をしてください。 S4

3〜6か月の赤ちゃんで39°C以上、または発熱が疑われる場合は、今すぐ医療機関に緊急の相談をしてください。 S4

幼い子どもの体温は、デジタル体温計を脇の下に当てて測れます。 S4

赤ちゃんが息苦しそう、または普段と違ってぐったりして起こしにくい場合は、地域の救急番号に電話してください。 S4

体温を伝えるときは、赤ちゃんの正確な月齢も一緒に伝えてください。「少し温かい」だけでは、その条件が抜けてしまいます。体温を記録するなら、時刻、数値、単位、測り方を添えます。上の文は、測った体温だけでなく発熱が疑われる場合も含めたNHSの表現を反映しています。特定の数値が出るまで相談を待つための基準ではありません。 S4

そのまま読み上げられる記録

体温計のそばでメモを書く保護者
体温計のそばでメモを書く保護者。

次の空欄用の表は、相談を整理するために編集部が作ったものです。診断の点数表ではありません。普段の言葉を使い、分からない項目は空欄にして構いません。合格、不合格、必要な合計点もありません。

項目記入する内容
赤ちゃんと時点月齢、最初に気づいた日時、左耳・右耳・両耳の別。
見えたこと物や皮膚の変化がある場所、液体や血に気づいたか。
行動赤ちゃんがしたこと、痛がる様子、普段の音への反応の変化。
体温測った場合は、数値、単位、時刻、測定方法。
起きたこと外側を洗った内容、使った物や製品、使った時刻。
病歴と予定鼓膜チューブや耳の手術歴、連絡先、受けた助言と次の予定。

練習用なら、右耳で朝の手入れ後に初めて気づき、水と布で外側を拭いた、と書き始められます。実際の記録には、その子に本当に起きたことだけを加えてください。例の体温や症状を借りて書く必要はありません。別の大人が電話する場合も、同じメモを読めば「変に見えた」を病名に言い換えずに済みます。日々の記録を共有するなら、保育園の引き継ぎ記録ガイドも参考にできます。

診察で聞いておきたいこと

「この耳あかは手入れが必要ですか」「診察に必要な場所は見えますか」「外側を拭く範囲を見せてもらえますか」「この子の耳の病歴で方法は変わりますか」と尋ねられます。治療を勧められたら、ほかの保護者も読める形で説明をもらってみてください。処置を要求する質問ではなく、相談を進めるための言葉です。診察に応じて、実演、検査、その子に合う計画、説明による確認などにつながります。

よくある質問

新生児の耳あかは見えたら取るべきですか?

耳あかが症状を起こしたり、必要な耳の診察を妨げたりする場合は、医療者による除去が必要になることがあります。 S6

ここで説明する判断は、見えることだけを除去の理由にしていません。見た目だけが気になるなら、入り口を空にしようとせず、普段の相談で観察を伝えてみてください。

赤ちゃん用の綿棒なら耳の中に入れてよいですか?

赤ちゃんの耳の中に綿棒を入れないでください。 S1

この記事の基準は挿入するかどうかなので、製品名が違っても例外にはなりません。

ほかの家族が使う点耳薬を使ってもよいですか?

6歳未満の子どもには、医師が勧めた場合に限り耳あか用の点耳薬や耳の洗浄を行ってください。 S2

ほかの人に勧められた方法は、この赤ちゃんへの使用指示ではありません。 S2人の製品と使い方をそのまま移すより、その子に合う説明を受けてください。

掃除の後に痛みや血が出たらどうしますか?

綿棒などの物が耳に入った後に痛みや出血があれば、すぐに診療を受けてください。 S2

電話では物の名前と出来事の順番を伝えます。耳の中を自分でのぞいて損傷の程度を決めるためではなく、診療を受けるための連絡です。

どの保護者にも伝わる手入れにします

家族の手洗いガイドは日々の世話に関わる手の衛生を、赤ちゃんの爪切りガイドは別の小さな身だしなみの手入れを扱います。それぞれの説明によって、耳の手入れの範囲が変わることはありません。この作業では、共有した短い説明、布とタオル、気になることの具体的な記録が、いくつもの家庭用耳あか除去法より伝えやすい形です。

公式資料

この記事は保護者向けの一般的な学習資料であり、診断、処方、個別の診療に代わるものではありません。OhMyBaby Editorial Teamが作成し、実名の医療者による個別の確認は受けていません。写真は新しくAIで生成した説明用の場面で、診断された病気の実際の写真ではありません。リンク先の公式情報と、赤ちゃんを診る医療者の説明を合わせて確認してください。